
こんにちは。情シスとして働くフクロウのフクジョーです
「情シスだと、スキルが身につかないんじゃないか?」
「このままヘルプデスク業務を続けていて、自分のキャリアは大丈夫だろうか…」
もしあなたが今、そんなキャリアの悩みを抱えているなら、少しだけ僕の話を聞いてください。
僕自身、未経験からこの業界に飛び込み、情シスとして働き始めた頃、全く同じ不安を感じていました。
この記事は、そんな過去の僕と同じような悩みを持つ、あなたのための答えです。
この記事を読めば、その悩みの正体と、これからどうキャリアを歩んでいけばいいのか、そのヒントがきっと見つかるはずです。
0-1. 「スキルが身につかない」の正体
結論から言います。情シスの仕事でスキルが身につくかどうかは
「あなたが、どんなキャリアを目指しているか」
によって決まります。
「スキルが身につかない」という漠然とした不安の裏には、「自分が目指すキャリアと、今の業務内容の間にズレがある」という現実が隠れているのです。
開発系スキルは、身につきにくい
まず認めなければならないのは、情シスの仕事では、いわゆる「開発系」のスキルはほとんど身につかないということです。
ReactやPythonといったプログラミング言語をバリバリ書いて、新しいWebサービスを開発する…。もしあなたがそんな「プログラマー」としてのキャリアをイメージしているなら、正直なところ、今の情シスの仕事はミスマッチかもしれません。
情シスの仕事の多くは、開発ではなく「運用・保守」です。
ヘルプデスク対応やアカウント管理といった業務は、会社のITインフラを支える上で絶対に必要ですが、それ自体が開発スキルに直結するわけではないのです。

まずは情シスという仕事の方向性を理解したほうがいいですね!
第1章 なぜ、僕たちはキャリアに悩むのか?
では、なぜ多くの情シス担当者がキャリアの悩みを抱えてしまうのでしょうか。僕自身の経験も踏まえて、その原因を掘り下げてみます。
1-1. 全体像が見えない「ぼんやり」とした不安
特にIT業界に入りたての頃は、「ITの仕事」というものが、まだぼんやりとしていますよね。
- どんな職種があるのか?
- どんなスキルが求められるのか?
- スキルが上がると、どんな仕事ができるようになるのか?
この全体像が見えていないと、目の前のヘルプデスク業務をこなす毎日の中で、「この仕事、本当に自分の成長に繋がっているのかな?」という不安が生まれやすくなります。

僕も最初の1〜2年は、まさにこの状態でした
1-2. 「同じことの繰り返し」に感じる停滞感
情シスの仕事は、どうしても同じような問い合わせ対応の繰り返しになりがちです。
- パスワードを忘れました
- Excelが動きません
- アカウントを発行してください
もちろん、これらの仕事は重要です。
しかし、大きなシステムの導入やオフィスの移転といったプロジェクトがない限り、毎日が同じことの繰り返しに感じられ、「スキルが身についている」という実感を得にくいのも事実です。
第2章 キャリアの悩みと向き合うために
では、この漠然とした不安とどう向き合えばいいのでしょうか。
大事なのは、まず「自分のキャリアの方向性を決める」ことです。
2-1. あなたは、どこに行きたいのか?
もしあなたが「開発系の仕事がしたい」とはっきり思っているなら、今の会社に留まり続けるのは得策ではないかもしれません。
しかし、「インフラ系のプロフェッショナルになりたい」と考えているなら、今の情シスの仕事は最高のスタート地点です。
情シスの仕事を通して、
- ネットワーク(Cisco, Yamahaなど)
- クラウド(AWS, Azureなど)
- セキュリティ
といった、インフラ系エンジニアに必須の知識に触れる機会はたくさんあります。これらの分野の知識を深めていけば、あなたは社内で替えの効かない専門家になることができます。
2-2. 「やりたいこと」を明確にする
大事なのは、「なんとなく不安だ」で思考を止めないことです。
- 1年後は、どんなスキルを身につけていたいか?
- 3年後は、どんな仕事を担当していたいか?
- 5年後は、どんなポジションに就いていたいか?
このように、自分の中で具体的な目標を立てることで、日々の業務の中で何を学び、何を吸収すべきかが見えてきます。
第3章 一人情シスは、成長できるのか?
最後に、僕が経験した「一人情シス」という働き方が、いかに成長に繋がったかをお話しします。
「一人情シス」は、その言葉の通り、会社のIT全てを一人で担当します。正直、めちゃくちゃ大変です。
しかし、大変だからこそ、圧倒的な成長があります。
- 裁量権が大きい: 自分で判断し、自分で決める場面が格段に増えます。誰かの指示を待つのではなく、自ら課題を見つけ、解決策を考え、実行する能力が身につきます。
- 全ての業務を経験できる: ヘルプデスクからサーバー管理、ベンダーとの交渉まで、情シスのあらゆる業務を経験せざるを得ません。これにより、ITインフラ全体の知識が体系的に身につきます。
もちろん、向き不向きはあります。でも、もしあなたが「とにかく早く成長したい」と考えているなら、「一人情シス」という環境に飛び込んでみるのは、非常に価値のある挑戦だと僕は思います。
3-1. その「成長」の先に、何があるのか?
では、その大変な思いをして「成長」した先に、一体何があるのでしょうか。
人によって仕事をする価値観は様々だと思いますが、僕は「収入」に重きを置いています。
僕がこのブログでIT派遣について発信している根本的な理由は、「社会的弱者から抜け出すには、まずお金を稼ぐことが現実的な手段の一つだ」と考えているからです。そして、お金を稼げる仕事の代表格が、今まさに人材不足が叫ばれている「ITエンジニア」なのです。
2030年には約79万人のIT人材が不足すると言われています。国としても、世界のIT化の流れに乗り遅れるわけにはいかない。だからこそ、高い報酬を払ってでもIT人材を確保したい。これが今の日本の現状です。
情シスの仕事は、その中でも比較的未経験から挑戦しやすいポジションです。
きつい経験を経て成長した先には、「高い報酬」という明確な果実がある。これが、僕が考える「成長の先にあるもの」の一つの答えです。
3-2. なぜ、僕らは「成長」し、「収入」を求めるのか?
では、なぜ高い報酬を得る必要があるのでしょうか。
それは、収入の差が「経験」の差を生み、人生の豊かさに直結するからです。
例えば、同じ25歳でも、年収200万円の人と年収500万円の人では、できることの幅が大きく異なります。年収200万円の生活では、どうしてもお金を使わない選択をしがちになり、新しい経験をする機会が限られてしまいます。
もちろん、その生活に満足しているなら、それは素晴らしい生き方です。
しかし、もし心のどこかで「同い年のあいつは、自分より楽しそうだ」という不満や羨ましさを感じてしまうなら、その不満を抱えたまま生き続けるのは、なかなか辛いのではないでしょうか。
その「差」を埋め、人生の選択肢を増やすために、僕らは成長し、収入を上げる必要があるのです。
求人サイトを見れば、月収70万円、90万円といった情シスの募集も存在します。
もちろん、AWSの知識やISMSの経験など、高い専門性は求められます。しかし、成長した先には、確かにその世界が待っているのです。
まとめ
情シスのキャリアの悩みは、「自分の現在地」と「目指すゴール」が明確でないことから生まれます。
この記事を読んで、あなたの頭の中が少しでも整理されたなら、次はぜひ「自分は何のために成長したいのか?」を考えてみてください。
その答えが、あなたのキャリアの羅針盤となり、日々の業務に新しい意味を与えてくれるはずです。

人生は、色々ジグザグに進んでいくものです。自分がどの道に適しているのか、探りながら進んでいけばいい。僕はそう思います。


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